トウガラシの歴史 (「食」の図書館)
トウガラシの歴史 (「食」の図書館)
によって ヘザー・アーント アンダーソン
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トウガラシの歴史 (「食」の図書館) - 内容紹介マイルドなものから激辛のものまで数百種類。メソアメリカで数千年にわたり栽培されてきたトウガラシが、スペイン人探検家によってヨーロッパに伝わり、世界中の料理に「なくてはならない」存在になるまでの物語。レシピ付。 ■目次■ 序 章 神話から護身具まで 第1章 トウガラシとは何か トウガラシとは何か/辛さの源―カプサイシン/辛さが植物と人間を結び付けた/野生のトウガラシ、チルテピン 第2章 トウガラシの故郷、アメリカ大陸 別格の存在/先コロンブス期の栽培化/神話と伝説/生命の糧/園芸家ファビアン・ガルシア/入植者たちが食べたトウガラシ/ふたつのレジェノス/チリコンカーン/チリ・パーラーの誕生 第3章 世界への伝播 コロンブス交換/ヨーロッパ/スペイン/イタリア半島/ハンガリー/中東/アフリカ/アジア/インド/タイ/中国/日本/朝鮮半島 第4章 薬にして武器 古代の使用例/鎮痛/武器としてのトウガラシ 第5章 人はなぜ辛さに熱狂するのか 「激辛マニア」の誕生/悪魔の正体/辛いもの好きな人々/サルサソースに乾杯/デザート 謝辞 訳者あとがき 写真ならびに図版への謝辞 参考文献 レシピ集 ■著者略歴 ヘザー・アーント・アンダーソン(Heather Arndt Anderson) オレゴン州ポートランドに拠点を置いて活動するフードライター。著書に『ポートランドの食物誌 Portland: A Food Biography』(2014)、『朝食の歴史 Breakfast: A History』(2013)がある。内容(「BOOK」データベースより)マイルドなものから激辛まで数百種類。メソアメリカで数千年にわたり栽培されてきたトウガラシが、スペイン人探検家によってヨーロッパに伝わり、世界中の料理に「なくてはならない」存在になるまでの物語。著者についてヘザー・アーント・アンダーソン(Heather Arndt Anderson) オレゴン州ポートランドに拠点を置いて活動するフードライター。著書に『ポートランドの食物誌 Portland: A Food Biography』(2014)、『朝食の歴史 Breakfast: A History』(2013)がある。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)アンダーソン,ヘザー・アーント オレゴン州ポートランドに拠点を置いて活動するフードライター 服部/千佳子 同志社大学文学部卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
トウガラシの歴史 (「食」の図書館)の詳細
本のタイトル : トウガラシの歴史 (「食」の図書館)
作者 : ヘザー・アーント アンダーソン
ISBN-10 : 4562054085
発売日 : 2017/8/22
カテゴリ : 本
ファイル名 : トウガラシの歴史-食-の図書館.pdf
ファイルサイズ : 23.02 (現在のサーバー速度は20.84 Mbpsです
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インド料理、タイ料理、メキシコ料理、四川料理、韓国料理、他。今や、トウガラシ無しでは考えられない料理は世界中にある。しかし、トウガラシが発見されたのはコロンブスがアメリカに到達して以降のこと。しかも、当初は観賞用や医療用としての注目が主だった。つまり、トウガラシがアメリカ大陸以外に根を下ろしたのは、人類の歴史から考えればごく最近のことなのである。トウガラシはナス科の植物。世界で400種類くらいの栽培品種がある。辛さの源はカプサイシンという二次的代謝物質で、動物に食べられるのを避けるための工夫とみられる。ただし、鳥はカプサイシンを感じないので、トウガラシをついばんで種を遠くまで運ぶ。辛さを測定する方法としてはスコヴィル値というものがあり、現代ではクロマトグラフィを使って計測される。南北アメリカ大陸では古くから栽培されており、現代のトウガラシは7000~8000年前の5つの品種から派生しているという。ただ、南北アメリカ大陸で広く一般的だったかというとそうとはいえないようだ。また、かつては通貨の代わりに利用されていたこともあったようだ。1493年に新世界へ2度目の上陸を果たしたコロンブスは、トウガラシの存在に注目した。ただ、当初は医薬品としての期待が大きかった。伝搬のスピードと定着に要する期間は地域によってかなり異なるようで、その辺の事情は、世界の各国・各地域別に書かれている。日本も登場し、シシトウに言及されている。トウガラシの好みも違い、ヨーロッパではチリパウダーのようなものが使われるが、中東ではオリーブオイルと混ぜたフルーティなペースト状のものが好まれる。トルコのアレッポペッパーは適度に辛くてレーズンの味がする。アジアでのトウガラシの伝搬にはポルトガル船が大きな役割を果たした。トウガラシは熱帯や亜熱帯ですんなり育つ植物で、栽培も簡単で、コショウより安価なので、あっという間に広がる。インド料理が、かつてはトウガラシと無縁な料理だったというのは今では想像するのが難しい。タイ料理も同様である。薬や武器としてもトウガラシは使われてきた。日本の忍者が使っていた目つぶしにはトウガラシが使われていたという。トウガラシスプレーは現代でも防犯や催涙ガス弾として使われている。一方、トウガラシの辛さは、激辛に魅了された人々も生んできた。トウガラシの歴史についての本。食の図書館シリーズの一冊である。著者はアメリカ人で、フードライター。堅苦しくなく、軽く読める。巻末には昔のレシピ集が載っている。
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